TOP - ASTRONOMY SIDE - TOTAL SOLAR ECLIPSE 2010
概要
人生2度目の皆既日食
去年の武漢ではなんとか皆既日食はギリギリ見えたものの、納得のいくものではなかったため、なんとかリベンジしたいとの思いが強く、2年連続で人生2度目の皆既日食ツアー参加です。場所はタヒチのハオ島という南太平洋の小さな島です。この日食はイースター島でも見られるということで話題になりましたが、金銭面等の理由でハオ島を選択しました。さて、その結果は...。左の画像をクリックするとスライドショーが始まります。
機材およびPDFバージョン
参考までに掲載している写真の撮影した使用機材を紹介します。FS-60CB鏡筒(+フラットナー)、TG-SP赤道儀、Nikon D300s、Nikon D700、iPhone 4、Nikkor 16mm F2.8、TAMRON 28-75mm F2.8、Tokina 12-24mm F4。
それから、このレポートを1つのファイルで見られるようにしたPDFバージョンもありますので、こちらも必要に応じて見てください。
出発
1. 成田空港
出発当日。荷物の重量制限のため直前まで機材の選定に悩みましたが、なんとかまとめて出発。空港に到着後、荷物を預けた後は説明会に参加し、出発ゲートへ。左側の 12:00 PAPEETE AIR TAHITI NUI が、乗り込む飛行機です。
2. 出発 @ 成田空港
予定時刻を少し過ぎて、いよいよ出発。まず、成田空港からタヒチのパペーテ空港へと旅立ちます。飛行時間が10時間を超える長旅。日本からタヒチへは、日付変更線を超えるため日付が1つ戻ります。
3. タヒチ到着 @ パペーテ空港
長い空の旅を経て、タヒチのパペーテ空港へ到着。到着時刻は午前4時。空を見上げると雲はあまりなく、天頂付近には木星が明るく輝いていました。空港の到着口では、こんな朝早くから歓迎のウクレレとギターの生演奏。ご苦労様です。ホテルへ向かうバスの中からは、細い月が昇ってきているのが見えました。
タヒチの星空
4. タヒチの海へ沈みゆく南十字星
タヒチに到着して最初の夜。ホテルの近くの海辺の広場にて撮影を行ないました。天の川は余裕で見えるのですが、街灯は夜中もとても明るいので、街灯も風景の一部として撮影。海に浮かんでいるのは沢山のヨットです。
5. 南天の天の川
ほとんど同じ構図ですが、短めの露出で天の川を撮影。写真には撮れませんでしたが、流れ星をいくつか見ることが出来ました。
6. 南十字星付近
街灯で夜空の色がもう一つですが、南十字星付近を拡大してみました。この広場の海辺には現地の方が小さな家に住んでいて、釣り糸で魚を捕っていました。話しかけられましたが、現地の言葉だったのでよくわかりません。タヒチの現地の言葉では、ありがとうを maruru といいます。ほとんどこれしか喋ってないような...。
ハオ島へ
7. ハオ島へ出発
タヒチでの星空の撮影後、数時間の睡眠。そして、皆既日食を観測するハオ島へチャーター便で向かいます。
8. 歓迎のダンス
ハオ島は、南太平洋に浮かぶ小さな島。観光客が来るのが今回初めてということで、様々な歓迎を受けました。最初はダンスと演奏。突然、女性がやって来て手を引かれたので何かと思ったら、一緒に踊れということらしい。終わったと思ったら、今度は別の女性に手を引かれて2回も踊らされました。モテ期?
9. バス
飛行場から宿泊先への移動はこのバスを使います。トラックの荷台を改造して作ったという、手作り感あふれるバスです。
10. 荷物を運ぶトラック
皆既日食は明日なのですが、ハオ島にはその前日の到着。同じ時刻に太陽の位置などを確認して、機材のセッティング等を行なうためです。
ハオ島観光
11. MFR
ハオ島での観測地は、MFRという現地の学校。右に見えるのは、外海で激しく波が打ち寄せる南太平洋。
12. MFR付近の海
ハオ島の空と海は、どこまでもどこまでも青い。空を見上げているだけで、海を眺めているだけで、涙が出そうになる...。
13. クルーズ船
ハオ島に到着した日の昼間はゆっくりと島を散歩。こちらは内海のため非常に穏やかな海。細長い島のため歩いて数分で横断できます。
14. クルーズ船
皆既日食をクルーズ船で見に来るというお金持ち?の方々もいました。
夕暮れ
15. 沈む太陽
見ていると身動きができなくなるほど美しい夕日。現地の人にとっては当たり前の風景が、自分にとっては特別な風景。
16. 沈む太陽
残念ながら、沈む瞬間は雲に隠れてしまいましたが、明日の日食を想いつつ、太陽を見送りました。
17. 一番星
美しいグラデーションの空に輝く金星。日本ではなかなか見ることの出来ない水星も見ることが出来ました。
18. 皆既日食の観測成功を祈る人達
ハオ島にある教会の前で、明日の皆既日食の観測成功をみんなでお祈りしました。
19. 皆既日食の前日の夜空
日没後、空が暗くなってくると南の空には、まるで写真のような天の川が見えてきました。夕食の準備ができているのにみんな星空に釘付けでした。雲が出てくると街灯が反射して空の色が一変してしまいましたが...。
夜明け
20. さかさオリオン
南半球に来たのは今回初めてでしたが、星座がなかなか見つけられない。同じ星座でもさかさになると、なにがなんだか...。でも、オリオン座はさかさになっても一目で分かる存在感。
21. 外海から昇る太陽
日の出を迎え、徐々に気持ちが高ぶってきます。
日食本番
22. 皆既日食の観測準備中
朝食を終え、観測の準備に忙しい皆さん。自分は、この写真ではほぼ中央付近で観測をしていました。後ろに見えるのは学校の校舎。ここに寝泊りしました。
23. 木漏れ日
日食といえば、定番の木漏れ日写真。70%位欠けたところ、近くの小屋の壁で撮影したものです。
24. 皆既日食
皆既が近づく頃に、大きな雲が近づいてきて、嫌な予感が頭をよぎります。うす雲が太陽の前を通り過ぎる中での皆既日食となってしまいましたが、去年の武漢に比べれば、納得のいく皆既日食となりました。
25. 雲にうつったシャドウバンド
日食の旅行から帰ってきた後に、このスジは何だ?ということで話題になった映像。通常、地面にうつるシャドウバンドが上空の雲にうつっていました。これまでに雲にうつったシャドウバンドは観測された事例がなく、うす雲が新たな発見をもたらしました。
26. プロミネンス
第2接触の時にプロミネンスがいくつも立ち昇っていましたが、写真にもなんとか収めることが出来ました。
再びタヒチへ
27. ハオ空港
一見空港には見えませんが、空港です。しかも今回の皆既日食のために建てたものだそう。
28. タヒチへ
ついに、ハオ島をあとにする時がやってきました。個人的には、便利なタヒチよりハオ島にずっと泊まっていたかった。
29. 環礁
タヒチへの飛行機から見た環礁。ハオ島の周辺には美しい島々がたくさん浮かんでいました。
30. 月齢1の月
タヒチに戻ってツアーの最終日の夜は、いわゆる屋台で夕食をとりました。その直前、月齢1の月が西の空に見えました。月に感謝。そして、この後空港へ移動し日本への帰路に。ツアー会社の皆さん、参加された皆さん、ハオ島の皆さん、美しい自然に感謝。